中国上海と京杭大運河の旅
2016 12
 中国語教室の仲間に誘われて、格安4泊5日の上海 無錫 蘇州 杭州のツアーに行ってきた。
宿は5つ星?全日3食付き、日本語ガイド付き、小型バス24名で全5日間を走る。
 旅行前は多忙だったこともありほとんど予習をしないまま出かけたが、実際に行ってみると、日本と深いつながりがあり、日本の文化が中国の影響を強く受けていることを目の当たりにして感動を覚えた。この感動を忘れないために、そして今までの曖昧な知識を整理する意味でもHPで記録することにした。

ツアー名 クラブツーリズム 「「王宝和酒家」にて本場上海カニと江南5都市周遊5日間
費用 すべて込み 約4万5千円 
                                                  
 日程
 12月10日 9:30関空発  上海着11:15 無錫へ
   11日  無錫 観光後 蘇州
   12日  蘇州  杭州
   13日  杭州  上海
   14日  上海   
 ホテル 君楽酒店
ホテル 蘇州蘇苑ホテル
ホテル 海外海百納大酒店
ホテル シェラトン虹橋
帰国

 駆け足の旅であったが、この無錫 蘇州 杭州は非常に興味深いところであった。
私たちが幼い時から慣れ親しんだ、呉と越に関する話がどんどん出てきて、このあたりをとても身近に感じた。明治の日露戦争前夜日本では「臥薪嘗胆」を合言葉に三国干渉で苦労して得た遼東半島を返還させられた悔しさを忘れない、と国民の間でよく使われた言葉である。この言葉は今回の無錫、蘇州 杭州で幾度となくガイドの口に登場した。また芭蕉の奥の細道に「象潟や 雨に西施がねぶの花」の中国四大美人の一人西施、西施と関係の深い范蠡、この二人の名前はこの旅の間中、やはりガイドの口から何度も聞かされた。自分は岡山の北、津山・院庄の近くで育ったため、鎌倉時代末期、院庄で児島高徳が隠岐に流された後醍醐天皇を奮回しようとして果たせず、志を伝えるために中国越王句践の故事にちなん十文字の詩を桜の幹を削って刻んだという「忠義桜」の歌を歌って大きくなったので、ことさらこの西施、范蠡の話は身近に感じた。今でもこの忠義桜の歌は3番まで歌えることに、自分でもびっくりしている。中国の文化がいかに日本の文化に影響を与えているか、日本と中国の文化は切っても切れぬ間柄であることを痛感した旅であった。
        「天莫空句践 時非無范蠡」児島高徳 
        「天 句践よ空しうするなかれ 時に范蠡なきにしもあらず」と覚えている


 1日目 無錫 Wu xi 北に長江が流れ、南は太湖(琵琶湖の3倍の広さ)を望む。漁業と米の収穫が豊かで古くから「魚米の地」としてたたえられてきた。
 緒方大作の「無錫旅情}」が流行ってから、無錫への日本人観光客が増えたとのこと。歌碑もあり。
 昔は錫が取れていたけれど取れなくなったので無錫という名前になったとか。
 

水郷古鎮 木涜

運河に架かる石橋

太湖石の庭園
 水の浸食によって無数の穴やくぼみができた石。
富豪たちが競って手に入れ、庭園に配した。

屋台のナン
北方の食文化も入っている。

水郷の歩道の東屋

白壁の向こうは富豪の別荘?

 木涜古鎮の観光案内図






無錫のホテル クリスマス飾り
   
 
大運河 清明橋 無錫市の重要文化保護指定

無錫 清明橋 
 
無錫 清明橋から見る運河
 
清名橋



蠡園
 無錫 太湖の五里湖を望む江南の名園 
 紀元前6世紀この地で晩年を過ごした范蠡にちなんで作られた。范蠡は、越王句践の家臣。中国4大美人の一人西施をを呉王夫差に届け、夫差は西施の美貌に溺れ、国を滅ぼした。呉滅亡の後 范蠡は西施を連れてこの地で隠遁生活をした。春秋時代末期二人が船を浮かべたことから、范蠡の蠡を取って蠡湖とよばれている
  
          
         蠡園入り口
 
太湖石の庭園
 
蠡湖の観光案内
 
蠡湖遊覧 船の名前は「西施」号
 

 
 
   
 



真珠 店
太湖で養殖される真珠の化粧品を
買いました。


蘇州 Su Zhou

 
運河の整備された街 絹織物や刺繍手工業が発達した町。穀物と魚介が豊かなところで、「蘇州」の「蘇」はそのことを意味している。宋代に大運河が整備され、明、清時代には大運河を通じて物資が北京に運ばれ、江南の中心都市として栄えた。   
 
刺繍研究所 

見事なシルクの刺繍の置物 
  
蘇州
世界遺産 蘇州の9つの庭園の一つ「藕園
 清代1875〜1909のはじめ安徽地方の民政・軍政長官であった沈秉成が退官後、夫人と蘇州に隠居する際買い取ったといわれている。藕園の「藕」は配偶者の「偶」と発音が同じことから、夫婦でここで仲良く余生を送るという意味がこめられているとか。
 
「藕園」の入り口
 
紫檀の重厚な建物「听櫓楼」?
 
世界遺産のマーク

「戴酒堂」 書場
 
太湖石の庭園
 


 世界遺産 蘇州城 創建は紀元前514年。元代の1351年に改修されたものが現存している。 
 
蘇州城の城門「盤門」
 
蘇州城への入り口運河に架かる呉門橋
 
世界遺産大運河の碑
 
蘇州城域
 
呉門橋の上から見る運河と景色
 
蘇州のホテル

ホテルのクリスマス飾り 

蘇州運河ナイトクルーズ 
 
 
クルーズ船の運転席からの景色
 
ライトアップされて美しい
   
   


蘇州から杭州へ
 バスで2時間半 
 

南船北馬の水に恵まれたこの地方は豊かな農村地帯  
       
米の2期作も多くみられる


杭州  Hong Zhou   浙江省の省都 13世紀南宋の都 
「上有天堂 下有蘇杭 (上に天国があれば、下に蘇州、杭州がある)」とたたえられた景勝の地。絶世の美女、西施に例えられる西湖を中心に美しい景観が広がる。北京から連なる京杭大運河の終点でもある。
 
杭州 北京からの大運河の終点
 
大運河に架かる拱宸橋の上から北の景色

拱宸橋


西湖遊覧 蘇堤

   
        遊覧船からの景色
     
      蒋介石の別荘?
 

 
西湖のほとりに建つ南宋時代の英雄「岳王廟」
「岳飛」中国史上No.1の呼び声も高い英雄
 
中国茶葉博物館 茶の祖「陸羽」像
 
このあたり一帯広大な茶畑が広がる
 
鎌倉時代 宋から栄西が茶種を持ち帰り栽培した。
この茶種はこのあたりから????

 



 
茶の入れ方の指南と試飲
ここは特に中国茶の最高峰龍井茶が有名で
とてもおいしい




 
六和塔
浙江省の大河 銭塘江のほとりにそびえる高さ60mの塔
970年呉越王が銭塘江の氾濫を鎮めるために建造。
最上階から大河の流れが一望できる。
旧暦8月18日前後海水が巨大な並みとなって逆流する海嘯
現象が現れ、シーズンにはこれを目当てに多くの観光客が
訪れるとか
   
   


上海

上海博物館
上海博物館
1952年設立
世界に誇る膨大かつ質の高い中国古美術のコレクションを主とする博物館
一階 青銅器館彫刻館古代文明を象徴
二階 陶磁器
三階 書画のコレクション
四階 玉器象牙各時代の家具、各民族の伝統   工芸品
中国五千年の文化に身近に触れ親しむことができる    パンフレットより抜粋

1階中国古代彫塑館

2階紀元前から清代までの陶磁器500点を展示


4階中国少数民族工芸館

黄浦公園 
 
 
黄浦公園
人民英雄紀念塔
中国共産党のために戦死した兵士を追悼する

 
ガーデンブリッジ 外白渡橋
1868年イギリス人によって造営された。
当時「犬と中国人は入るべからず」という看板が立てられ、疎開地ににおける差別の象徴として知られている。
 
外灘の租界地
 
外灘の租界地
 
黄浦公園から望む浦東地区
川は黄浦江



租界当時一番の繁華街であった「四馬路」
現在は「福州路
「上海ブルース」「夜霧のブルース」「上海帰りのリル」
「・・・♪夢の四馬路♪・・・」とうたわれている。

豫園
 豫園

小籠包が一番おいしい店

豫園商城 
 
豫園商店街
 


新天地  ガイド氏より  かつてのフランス人租界だと聞いたが・・・

しゃれたレストラン、カフェ

あたかもパリのシャンゼリゼ通りとか

1921年7月23日
中国共産党の第1回全国大会が開かれた場所

毛沢東を含む13人のメンバーが中国共産党の結成を宣言した場所 その様子を蝋人形で再現しているそうだが、閉館で見学できなかった 

かつてのフランス人が植えたという
マロニエの通り

マロニエの街路樹 


上海ガニの夕食「王宝和酒家」  

今回のツアーの売り 上海ガニの夕食 



上海雑技団「 上海商城刷院」 Shanhai Centre Theatre


 
 
 



 
 

ホテルの朝食の油条
この油条には南宋時代の英雄岳飛に関するいわれがあるらしい
杭州の岳王廟(岳飛を祀る廟)の前でガイドさんよりそのいわれを聞いた。2本が一組みになっている理由も。 

上海のホテルのクリスマス飾り 




  

魯迅公園 魯迅紀念館
 1951年に建設された中国で初の人物記念館。建築面積は5000平米 二階は「人の子ーー魯迅の生涯の陳列」の常設展示場。紀念館にの収蔵品は8万点。その中には魯迅の髭と眉毛が付着したデスマスクもある。1994年上海愛国主義教育基地に指定され、2001年には全国愛国主義教育師範基地に認定された。2008年には国家一級博物館に評定されている。パンフレットより
   
上海魯迅記念館 前の魯迅像
 
魯迅墓
1881〜1936

中華民国の小説家、翻訳家 思想家
1902 国費留学生として仙台医学専門学校
に留学
   
館内の魯迅像
 
1904年仙台医学専門学校留学時代

< 阿Q正伝>模型情景

留学した仙台医学専門学校 

魯迅の著書の展示

「魯迅と青年たち」の蝋人形 
 
  

上海 東浦地区を散歩
   
  上海センター上海中心大廈
2016完成高さ632m中国一高いビル
栓抜型の建物上海環球金融中心 492m(旧森ビル
中央 金茂大廈420.5m
 
テレビ塔 東方明珠電視塔 


 
浦東地区から見る外灘
 
黄浦江を航行する大きな船
 
浦東の歩道 濱江大道
満潮になると水浸し。長江から逆流?
 
空港に向かう途中我々のバスと乗用車が接触事故が起きる。
   



旅を終えて
 ほとんど勉強しないまま出かけてしまったが、終わってみるといろいろ勉強しなければならないテーマがたくさん見つかった。中国語の勉強も先が長いが、ぼつぼつ続けていこう。継続は力なり  


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